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YACさがみはら分団 2011年4月 活動報告

4月例会: 『放射線について勉強しよう』
日   時: 2011年04月17日(日) 13:00-16:30
場   所: 相模原市 総合学習センター
参 加 者: 団員30名、団員家族14名、リーダー7名  合計51名


 3月11日の東日本大震災に関連して起きた福島原子力発電所の大災害発生以来、新聞やテレビで放射線のことがたびたび報道されています。いままで聞いたことのないような言葉が出てきたり、詳しく知らなかった放射能や放射線と言ったことを正しく理解するのに良い機会と考えて例会の予定を変更しました。

 先ずはじめに三宅正剛リーダーから基礎知識として分子や原子、さらに原子の中の構造として原子核と電子のことや、さらに原子核を構成している陽子、中性子のことを勉強しました。元素の種類を原子の重さの順番に並べた元素の周期律表をつかって、元素の性質を表しているのは電子の数で、原子核の中の陽子の数は電子の数と同じであること、元素の重さから陽子の数を引いたものが中性子の数になることなどを教えて貰いました。小学生はまだ元素の記号は習っていないのですが、新聞などで報道される「ヨード131」や「ウラン235」と言う言葉の「131」や「235」の意味が少し分かったことでしょう。

 つぎは三宅俊明リーダーの原子力の話です。ふらふらと遊んで廻るのが好きな電子、その電子と大変なかの良い陽子、一人にするとすぐに死んでしまう中性子などまるで生き物のように表現してくれて、親しみやすいものになりました。このような原子核の中にとても安定で変化しないものがある一方で、陽子と中性子の数の組わせによって、とても不安定になっているものがあることを教わりました。たとえば「ウラン238」(陽子92個と中性子146個)は安定ですが、同じ化学的性質の「ウラン235」(陽子92個と中性子143個)は不安定で、中性子1個が飛び出してしまいます。ウランのような大きな原子核(自然界にあるもので一番重い元素)は中性子が飛び出すだけでなく、半分くらいの大きさの原子核に割れることもあります。このときに大きな熱を出します。一つの原子だけではたいしたことはないのですが、沢山の原子が集まると大変大きなな熱を出し、この熱でお湯を沸かして電気を起こしているのが原子力発電です。

 つぎは放射線を実際に見てみようという「霧箱実験」を体験しました。不安定な原子核は変化するときにアルファー線、ベーター線、ガンマ線という放射線を出します。このような放射線が人間に当たると遺伝子を傷つけたりして悪い影響を与えます。しかし目では見えません。「霧箱」というのはちょっとの刺激で気体が液体になるような状態(過飽和の蒸気の状態と言います)を作ってそこに放射線が当たると白い筋になって見えるものです。高い空を飛行機が飛んだときに出来る飛行機雲と同じ原理です。今日はアルコールの蒸気を過飽和にして実験しました。リーダーが作った霧箱の中にアルコールを垂らしてアルコールの蒸気を飽和させさせ、そこにごく僅かのアルファー線(これは薄い紙一枚でさえぎることが出来る放射線です)を出すもの〈放射線源と言います〉を入れて密閉し、容器の底をドライアイスで冷やします。部屋を暗くしてランプで横から照らしてみていると時々白い線が飛びます。これがアルファー線の飛んだあとです。よく出る装置とあまりでない装置もありましたが、交代してほとんどの子供がアルファー線が飛ぶ様子を見ることが出来ました。


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