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2月例会: | 『人工衛星を身近に』 |
日 時: | 2011年2月20日(日) 13:00-16:00 |
場 所: | 相模原市立橋本公民館 中会議室 |
参 加 者: | 団員20名、団員家族17名、リーダー6名 合計43名 |
今月の例会は人工衛星のことで、人工衛星で得られたデータをこれからは団員たちが利用していろいろなことを調べることが出来るようになると言うお話を聞きました。
人工衛星の話に移る前に、例会のたびに「宇宙ショート話」をして頂いている宇宙研の研究員、高木俊暢さんから「ブラックホールの衝突」という面白いお話を聞きました。ある銀河で観測されている二つのブラックホールがだんだん近付いており、近い将来衝突するそうです。近い将来と言ってもいまから何年あとなどではなく、数百年くらい後のことですが。衝突したらどうなるのか、大変面白いお話でした。
つぎは本部の小定さんから人工衛星にはどんなものがあるか、どんなふうに地球を廻っているか、人気投票でどの衛星が一番人気があるか、などの分かりやすい話を聞いたあと、20年以上も人工衛星を使った地球の観測の仕事をしてこられた中谷さん(リモートセンシングという会社にいた方)から、リモートセンシング技術で衛星から地球を電磁波で見てどのようなことがわかるかというお話をして頂きました。
太陽から赤外線、可視光線、紫外線などの電磁波が地球に降りそそぎますが、地球の表面で反射した電磁波を人工衛星でとらえて、それを分析することで地球の表面の様子を調べるというのが、衛星を利用したリモートセンシングです。たとえば、森の様子を見たいというときには、それが見える波長領域のカメラを用い、健康な森と枯れた森では電磁波が反射される度合いがちがうのでこのことを利用して森の元気さを調べたりできます。
衛星を利用したリモートセンシングには特徴が3つあります。まず1つ目は、全世界のどこでも観測できることです。そのため人が行けないような危険な地域の画像を見ることができ、最近噴火を繰りかえしている新燃岳の画像も見せてもらいました。このような画像から土石流の発生予想など防災に役立てることができるそうです。2つ目は、即座に観測できることです。人工衛星はいつも地球のまわりを回っていますから、火山や地震が発生したときにすぐにその地域の見ることができます。3つ目は、同じ地域を定期的に長期間にわたって観測できることです。たとえば南極のオゾンホールの変化の様子を調べて今後を予想したり、ある地域の都市開発の様子を調べて自然環境との調和を検討することに役立てることができるそうです。
このように美しくてかけがえのない地球を見守る手段として、リモートセンシングが役にたっているということです。
中谷さんのお話のあとに、「リモートテンライト」という衛星のデータを解析するパソコンソフトを利用して相模原周辺の植生の様子を見せてもらいました。植物の様子を調べるのに適している近赤外線で撮ったデータで過去と現在の様子を比較したところ、相模原周辺でも緑が少なくなっていることがわかりました。今日は中学生の鈴木君が代表してパソコンの操作をしましたが、来年度の例会ではみんなでこのソフトを使って地球環境を調べる予定です。
また、この日の例会の最後には来週放映予定の宇宙教育テレビで紹介する「相模原分団の活動の様子」のビデオを撮影しました。今年の例会でどんなことをしたか、例会で印象深かったことは何か、などをみんなで話し合いました。
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