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YACさがみはら分団 2006年11月度 活動報告

11月度例会: 『光についての実験と工作』
日   時: 11月19日(日) 午前9時半〜12時30分
場   所: 神奈川県立弥栄西高等学校 物理教室
参 加 者: 団員22名、団員家族12名、リーダー4名
弥栄西高 三宅先生、インターアクトの高校生3名 合計42名

指導:三宅先生、育成会の三宅さんおよび澤井

宇宙少年団相模原分団

 今月の例会は弥栄西高の物理教室をお借りして、次のように3部に分けて光についての実験と工作を行いました。弥栄西高の学生さんも3名参加していただきましたが、この学生さんたちは「インターアクトクラブ」といって、社会奉仕活動をするクラブの方たちで、活動の一環として、子供たちのために例会のお手伝いをしてくださいました。

【第1部】 光の性質についての実験(主に三宅先生指導)

 朝9時に会場の物理教室に集まってみると、教壇の机の上には沢山の実験道具が並べられていて、後で先生にお聞きしたところ、学校にあるほとんどの光に関する道具を並べてあったそうです。

1)光の直進
 まず、育成会の三宅さんが作った針穴のぞき眼鏡を使って風景をみんなに見せて、どんな景色が見えたかを聞きました。正解は風景が逆さまに写ること、筒をちぢめると小さく写り、のばすと大きく写ることですが、なぜそうなるか、を三宅さんが黒板に書いて説明してくださいました。これは光がまっすぐ進む性質があるからです。 次にレーザーポインターを使って、細い赤色の光が空気中をまっすぐに進む様子を見せてくださいました。

2)光の屈折
宇宙少年団相模原分団  光は物質の境目で曲がります。たとえば、空気と水の境目、あるいは空気とガラスの境目など曲がります。その様子を赤いレーザー光を使って、石けん水で少し濁らせた水槽でよく見えるように示してくださいました。水面に下から光を当てたとき、垂直方向から少しずつ斜めにして行くと、曲がって空気中に出て行く様子がよく分かります。このとき、空気中の光の道筋をはっきりさせるのに父兄のお一人にお願いしてたばこの煙をふかして頂きました。さらにレーザーの光を、傾けて水面に当てると、ある角度からは水面で反射して下の水の中に戻ります。これが「全反射」といって、後で実験する光ファイバーの中を光が進んで行く原理です。

 次は光学ベンチといって、1メートルくらいの三角形の棒の上にいろいろなものを載せた架台が動けるようにした装置に、火をつけたローソク、レンズ、半透明の紙を貼った枠を置いて、紙の枠を移動させて、光(ローソクの炎から出た光)がレンズを通ったあと、どの位置にどんな像になって現れるか、を実験していただきました。あるところに来るとローソクの像がハッキリ見えますが、この場所ではローソクが逆さまに写ります。このほかの位置では像がぼけます。この位置を焦点といって、太陽の光をレンズで受けると焦点の位置でものが燃えるために、「焦げる位置」の意味で「焦点」と言うのです。

3)いろいろな種類の光
 この高校には他の学校では見られないような「波を作る機械」があります。「波動発生器」といって、沢山の横棒が並んだ1メートルくらいの大きな機械です。ロックを外して端のほうを動かすと目に見える波が起こります。小さく動かすと小さい沢山の波が、大きく動かすと大きいけども間隔のあいた波が起こります。この機械で光が波であることや、波の頭の間隔を「波長」ということ、などを学びました。このときにみなさんに「偏光板」を配って、光の波は平面の波と違っていろいろな方向の波の集まりであることも勉強しました。

 次にX線、紫外線、赤外線、電波なども、みんな光(人が見える光を「可視光」といいます)の仲間であることを学び、人には見えない紫外線もガラスに入れた粉に当てるといろいろな色に光ることや、モンシロチョウが紫外線を感じているので雄、雌が見分けられることなども勉強しました。

【第2部】いろいろな色の光を取り出す実験と、簡単な分光器の工作(指導:育成会の三宅さん)

宇宙少年団相模原分団  まず、虹を見たことがある人に手を挙げて貰って、どんなときに、どのように見えたかを聞きました。そしていつも太陽を背にした方向に見えることや、「副虹」といってもう一つ外側に見えることがあること、などを知りました。このほかに虹のようなものが見えることをみんなに聞きましたが、その中には「CDのディスク」「ガラス板の端」などがありました。このような虹が見られる原理について、少し難しかったけど沢山の説明を聞きました。

宇宙少年団相模原分団  次はCDディスクをかけらを使った「分光器」の工作です。みんなに設計図と、白い厚紙を配って、厚紙に設計図を写して切り取り、三角定規のような箱を作ります。次に隅に丸い穴を開けて、CDディスクのかけらを張り、さらに反対側に薄刃のカッターナイフを使ってスリットを作って完成です。スリットから光を入れて丸い穴を覗くと、方向によってきれいな虹色が見えます。少しコツが要りますが。これが手持ちの分光器で、おうちに持って帰って貰いました。いろいろな光を見て何か発見することでしょう。

三宅さんからのメッセージ
 光をにじの七色に分けるものとして屈折を用いたプリズム、シャボン玉のように薄いまくで反射したもの、そしてCDのようなとても細かい線が引かれたものがあります。
 今回はCDをつかって簡単な分光器を作りました。身近にあるもので簡単に作れるものですが、上手に作るとかなり詳しく光を分けることができます。
 今回は作るだけでしたが、次回以降いろいろな光を見比べて光と物質の関係を調べたいと思います。

【第3部】光の合成実験

宇宙少年団相模原分団  おしまいは光の3原色の合成実験です。3色の発光ダイオード(LED)を使ってリーダーが作りました。以前は青色の発光ダイオードが世の中になくて、こんな実験は大変やりにくいものでしたが、今は日本の研究者の発明でとても安く手にはいるようになりました。赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の発光ダイオードを発光させ、それを光ファイバーで導いて、好きな位置に持ってこられるようにした装置です。6台ほど作ったので、3〜4人のグループに1台ずつ渡しました。説明しようとしたら、もうみんなスイッチを動かして、夢中になって光を混ぜる実験をし始めました。説明も何も要りませんでした。今の子供たちには、こんなおもちゃが一番良いと思いました。

 みなさんに一つずつ配るには不足でしたので、「作りたい人は?」と聞いたら10人くらいがすぐ手を挙げました。例会の補習として来月にでも作る予定です。

 

 今日の例会では弥栄西高のご厚意で物理教室を使わせていただき、又、三宅先生から教室にある道具で沢山の説明をしていただきました。また、インターアクトクラブの生徒さんにも色々と手伝っていただきました。厚く御礼申し上げます。

 今日の例会の締めくくりは、来月インドネシアでの水ロケット国際大会に参加す る二人の団員のための激励会でした。みんなで声を合わせて

      「フレー、フレー イッチー」

      「フレー、フレー かんた」

で送りました。元気で行ってくることでしょう。<澤井>

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