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1月度例会: | 『静電気パート2』 |
日 時: | 2005年1月16日(日)13:00〜15:30 |
場 所: | 弥栄西高校・物理教室 |
参 加 者: | 26名(団員10名、家族11名、リーダー5名) |
今月の例会は弥栄西高校の三宅先生のご厚意で高校の物理教室で行いました。昨年の2月に同じ「静電気」の実験を矢部の青少年学習センターでやりましたが、大変面白かったので、「パート2」を来年の楽しみにしていました。高校の教室を使わせて下さったので、いろいろな道具を使った実験を見せていただくことが出来ました。
新年になってずっとよいお天気続きだったのですが、前日から雨や雪になり、当日も朝から小雨で静電気の実験がうまくできるかな、と心配でした。空気中の湿り気(湿度と言います)が高いと発生した静電気が空気中に逃げて行くからです。今日の例会では二つのテーマ、「電気には2種類がある」「電気は貯めることが出来る」について、実験と工作をしました。
昔の人でもすでにものをこすると摩擦で電気が起こることは知っていました。そしてやがて電気には2種類あることがわかり、毛皮とエボナイト棒こすり合わせたときに、毛皮に起きる電気をプラス、エボナイト棒に起きる電気をマイナス、と名付けました。 これが電気のプラスとマイナスの始まりだそうです。
【実験1】同じ種類の電気は反発し、違う種類の電気は引っ張り合う。
エボナイト棒をスタンドに糸で吊し、片方の半分を毛皮でこすります。こちらにはマイナスの印を付けておきます。次に別なエボナイト棒を毛皮でこすってマイナスの印のある方にそっと近づけると、糸で吊したエボナイト棒は逃げて行きますし、毛皮の方を近づけると近寄ってきます。こうして、同じ電気は反発し、違う電気は引き合うことが分かります。
同じようにしてエボナイト棒、ガラス棒、フリース生地、毛皮の4種類の材料を使って、そのうちの2種類をこすりあわせてどちらがプラス、どちらがマイナスになるかを実験しました。うまく実験出来ると、4種類のうち一番マイナスになりやすいものから一番プラスになりやすいものまでの順序が分かります。何遍も実験をして、なかなか納得の行かない団員もいましたが、これはこの日のお天気のせいかもしれません。
ポリエチレンの薄いテープ(幅5センチくらい、長さ約20センチ、すずらんテープや荷造り用のひもを裂いて作る)の片方の端を結んで余分を切り落としたのち、ほそく裂いてクラゲを作ります。細長いゴム風船(直径約4センチ、長さ約1メートルくらい)を毛皮でこすり、同じように毛皮でこすったクラゲを高く上に投げあげたのちに素早く下に持って行くと、マイナスの電気を帯びたクラゲは同じマイナスの電気を帯びた風船に押されて浮き上がります。みんな落ちないようにあちこち走り回って上手に浮き上がらせていました。
これはモーターを使ってゴムベルトと回転するローラーをこすって、ゴムベルトに発生させたマイナスの電気を、ベルトで上部の金属の球に運んで貯める装置で、数千ボルトの電圧をつくることが出来ます。電気の溜まった金属の球に他の金属の球を近づけると、放電と言って、パチッと言う音と火花が出ます。火花は数センチ離れても飛びます。雷も同じような仕組みです。 電気くらげと同じ材料を金属の球につけておくと、写真のように見事に逆立ちします。本当は人の髪の毛でも同じようなことが出来るのですが。とても高い電圧ですので、見ているだけでも、近寄るとかなりのショックを感じることもあります。この装置は小学校や中学校にはありませんし、高等学校でも持っている学校は少ないそうです。昨年は三宅先生が来られなかったので充分な実験が出来ませんでした。
【工作2】静電気を利用したチクタク振り子2個の空き缶の外側の真ん中へんをを紙ヤスリでこすって、塗料をはがします。この缶を並べて塗料をはがしたところを1センチくらい離して向かい合わせにして立てます。そこに糸で吊した金属の画鋲を缶に触れないように缶から1ミリくらい離して、缶の上に横に置いたストローから吊します。片方の缶にマイナスの電気を起こした塩ビの棒を触れて電気を移し、これを数回繰り返すと、缶に溜まったマイナスの電気の影響で画鋲の一部にプラスの電気が発生して、缶に引かれてぶっつかります。ぶっつかると今度はマイナスの電気を貰って反発して隣の缶にぶっつかります。これを繰り返して、カッチンコッチンと音を立てながら、だんだんマイナスの電気が隣の缶に移って行きます。動かなくなったら、隣の缶の電気を指で触れて逃がしてやると、又勢いよく動き始めます。
【工作3】電気コッププラスチックのコップを2個用意し、その間にアルミ箔をはさみ、さらに一番外側にもアルミ箔を巻きます。塩ビのパイプを毛皮でこすって、マイナスの電気を発生させ、その棒をコップで挟んだアルミ箔にくっつけてマイナスの電気を貯めて行きます。外のアルミ箔を左手でもって、右手の指をコップで挟んだアルミ箔に近づけると、指先とアルミ箔の間で放電して、瞬間ですがパチッと感じます。
この日は雨が降っていて、実験にはあまり適当ではありませんでしたが、以上のような実験や工作をみんなで楽しくやり、思いの外にうまく行きました。場所を提供して下さってご指導いただいた三宅先生に厚く御礼申し上げます。<澤井>
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