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YACさがみはら分団 2004年5月度 活動報告

5月度例会:『色々な電池を作ってみよう』
日   時: 2004年5月16日(日) 午後2時〜5時
場   所: 矢部・青少年学習センター 大会議室
指   導:澤井分団長、三宅先生(弥栄西高)

 今月の例会では色々な電池の勉強をしました。

1)ボルタ電池
 これは古くからある電池で、三宅さんが世界で最初に電池を作ったボルタと言う人の話をしました。亜鉛板と銅板の二枚の金属板をうすい硫酸の中に入れて、クリップでつかんで導線につなぎ、電子メロディーを鳴らせました。はじめは良くなりましたが、すぐに音が小さくなって、鳴らなくなってしまいました。これが最初に電池を作ったボルタの経験した失敗でした。そのときに、三宅さんが「こうしてボルタは何時までも電気を起こすこと成功したのです」と言って、過酸化水素水を少しだけ加えました。そうすると、鳴らなくなっていた電子メロディーが、又、良い音を出すようになりました。実験の終わった金属の板は、引き上げてみると、液につかったところは色が変わっていました。

 次に、酸なら何でも良いのだよと言って、オレンジを取り出して薄く切って両面に金属の板をくっつけてみましたが、このときにはうまく鳴りませんでした。電圧が低いのかも知れません。
 次は、11円電池です。10円の銅貨と1円のアルミ貨の間に塩水に浸してちょっと絞った紙を挟むと電池が出来ます。一組だけでは電子メロディーは鳴りませんでしたが、4組(44円)作って、アルミ、紙、銅、アルミ、紙、銅・・・・の順に並べると、うまく電子メロディーが鳴りました。会場のあちこちで、いろんなメロディーが鳴って、楽しい実験でした。電流が流れると、赤い光が出る「発光ダイオード」にもつないでみましたが、こちらは電流不足でうまく光りませんでした。
 うまくいった実験もあり、うまくゆかなかった実験もありましたが、あとはうちに電子メロディーや金属板を持って帰って実験して貰うことにしました。

2)太陽電池
 この日はあいにく小雨が降っていて、太陽は出ていませんでしたが、ソーラーパネルをつけたソーラーカーを三宅さんが用意して下さっていて、電球で照らすと床の上を走り回り、それを追っかけて照らすとよく走りました。
 つぎに、手製で出来る「亜酸化銅電池」を作って見せました。銅の板を二つのバーナーで両面から焼いて、真っ赤に熱し、水につけて急に冷やすと表面に赤い色をした「亜酸化銅」が出来ます。この板と銅板を塩水につけて弱い電流でも測れるメーターにつないで電球の光を当てるとメーターの数値が大きくなって発電していることが分かりました。太陽が出ていれば、もっと強く発電するはずでしたが。

3)燃料電池
 石油などを燃やすこれまでの燃料と違って、環境に悪い影響を与える二酸化炭素を全く出さない燃料として、最近、研究が盛んになった燃料電池について勉強しました。自動車の動力にしたり、又、燃えて出来るものが水だけですから、宇宙船の中で使う電気を作るのにも便利です。パソコンの電池としても実用になっているものもあります。
 この実験は育成会の三宅さんが探して下さった資料をもとにして、皆さんに実験して貰いました。実用の燃料電池は水素ガスという気体を使いますが、取り扱いが難しいので、水を電気で分解して水素を作り、その水素で発電するものです。

 300ミリリットルのペットボトルに電気を良く通すように食塩水を入れておきます。ペットボトルのふたに3つの穴を開け、その穴の二つに鉛筆の芯にする直径2ミリの炭素棒2本を通してふたをします。ふたから出ている炭素棒に単1の乾電池8本をつないで+と−をつなぐと沢山の泡が出ますが、これが「水の電気分解」です。−をつないだ方からは泡が激しく出ますが、これが水素です。+をつないだ方からは酸素の泡が出ますが、食塩水なので塩素ガスも発生します。塩素は水に良く溶けるので出る泡は少ないのです。20秒くらい電流を流したあとで、これまで電池につないであった方をはずしてオルゴールにつなぐと音楽が鳴り、発電していることが分かります。鳴っているのは1〜2分であまり長くは続きませんが。
 本物の燃料電池は、色々な工夫をして、水素のガスを流して大きな電流を作って、モーターを動かしたりするのですが、もっと長く電気を起こすのには、どんな工夫をすればいいでしょうか。 電気分解で作った水素ガスをためるように、炭素棒の周りに樹脂のパイプをかぶせたものを試作して、長く電気が流れるかどうか、田ノ下君に実験をお願いしましたが、簡単にはゆかないようです。もっと色々な工夫をしないといけないのでしょう。

 私も実験してみました。10分くらいは電流が流れますが、水素ガスがあってもそれ以上は電気は起きません。どうしたら長く電気を起こすことが出来るか、一つ問題が出来ました。最初の三宅先生のお話のボルタ先生の失敗のように何か足りないのかも知れませんね。
 団員から良い質問が出ました。「始めに電池をつないでいるから、充電式の電池に充電しているのと同じではないか」という質問です。育成会の三宅さんからすぐに「確かにそうだけど、電気を水素ガスにして貯めているのだよ」と言う答えが返りました。こんな質問がどんどん出るようになると良いですね。
電池を使わないで、水素ガスだけで本当に電気が起きるのか、今度はそんな実験をしてみましょう。<澤井>

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すい星観察会

第1回(5月8日)
 藤野芸術の村の近くで、ニトーすい星を見ようと何人かが集まりました。あいにく西の方角はうす雲がかかっていて、すい星は見えませんでしたが、それでも明るい惑星は望遠鏡でよく見えました。金星(細い三日月型でした)、木星(衛星3つと木星のしま模様もはっきり見えました)、土星(だ円形のまん中に本体があって、かわいらしいミジンコのような形に見えました)

 集ったのは、加藤さんとお母さん、服部君一家、鈴木リーダー、長谷川リーダーと私でした。9時頃までは晴れの予報通りに9時頃から雲がだんだん厚くなって、駄目になりましたが、分団の望遠鏡ではっきり見ることができました。もう一度、挑戦しようと思っています。<澤井>

第2回(6月5日)
 第1回(5月8日)は薄雲がかかっていて、すい星は見えませんでしたが、第2回の観察会を同じ所で行いました。5月の末としては、珍しいくらい空が透き通っていて、秋の空のようでした。集まったのは前回遅れてよく見ることが出来なかった服部君とお父さん、長谷川リーダーと奥村さん、それと私でした。

 見えたのはニートすい星で、もうかなり暗くなっていましたが、北斗七星のひしゃくの底の近くにいるのを長谷川リーダーが3脚につけた双眼鏡でうまく捕らえて、みんなで見ました。さすが、長谷川さんでした。
 双眼鏡の方が捕まえやすいようで、分団の大型の望遠鏡ではねらうのがむつかしく、とうとうあきらめました。リニアーすい星は西の空の低い位置で、こちらは見ることが出来ませんでした。このほかにも木星などの明るい星や2重星なども観察しました。この観察場所は大変便利で、夏のキャンプでも利用する予定です。<澤井>

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