前月の活動 | ★ホームにもどる★ | 2002年度 活動報告 | 次月の活動 |
3月度例会: | 『宇宙の大きさをはかろう』 |
日 時: | 2003年3月16日(日) |
場 所: | 相模原市立産業会館 |
参 加 者: | 団員19名、父兄7名、リーダー5名 合計31名 |
【星までの距離を測る方法】
つぎのように3角形を作って求める。図の中である日の地球A、その半年後の地球B、距離を求める星Cの3点を結んだ三角形を考え、Aから見た遠い星とCとの角度aと Bから見た遠い星とCとの角度bを測る。AとBとの距離は地球の公転軌道から求めることが出来る。星Cが遠いほど三角形は細長くなり、a +b の角度は小さくなる。そこで、aとbの角度を測れば三角形のかたちと大きさが決まり、星までの距離を求めることが出来るわけである。この方法は「年周視差」による方法と言われ、300光年くらいの近い星までの距離を測るのに使われている。
朝木先生は、さらに電波を使ってもっと遠い星まで の距離を測る研究をされており、およそ9000光年までの距離を測れるとのこと。この方法を使って現在は地球の銀河系の星のマップを作って、星の運動、銀河 系の回転や構造、暗黒物質などを調べているそうです。
お話を聞いたあと、中央公園に行って実際に遠くまでの距離を測る実習をしました。公園の片隅に地球の軌道に見立てた直径10メートルの半円を描き、その両端を半年を隔てた地球の位置、中心を太陽の位置とし、また、この半円から遠いところにボールをおいて星としました。子供たちはそれぞれの地球の位置に角度の測定器具と紙を置き、もう片方の地球と星との間の角度を測って、二つの地球の間隔を10センチメートルとして100分の1の縮尺の三角形の図を書きました。この図を使って、太陽と星の距離を定規で測り、100倍して太陽とボールまでの距離を出しました。又、この距離を実際に巻き尺で測って34.3メートルを得ました。子供たちの測定値は34メートルに近い値が多く、全体としても良い値が得られて、満足した様子でした。最後に2,3人から鋭い質問と、それに対する回答があって、この日の例会を終わりました。
この日に使った角度を測る装置は、朝木先生がこのために工夫されて作られたもので、とても良くできており感心しました。厚く御礼申し上げます。<澤井>
前月の活動 | ★ホームにもどる★ | 2002年度 活動報告 | 次月の活動 |