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2月例会: | 「真空実験と真空装置の製作」 |
日 時: | 2月17日(日)午後1時〜午後4時 |
場 所: | 相模原市総合学習センター・セミナールーム |
参 加 者: | 団員34名、団員家族27名、リーダー7名、見学1名 合計69名 |
今月の例会は真空の実験です。宇宙には空気がないことは皆さんもよく知っていますが、この地球の上では目に見えない空気がどんなものから出来ているかをまず聞きました。空気の約78%が窒素、約21%が酸素、アルゴンが約1%、その他炭酸ガスなどの気体から出来ています。その空気の重さを計る実験から始めました。
真空に出来る250ミリリットルの容器に真空ポンプをつないで真空にしてコックを閉めて切り離して重さを計り、次に空気を入れて同じように重さを計ります。この重さの差が250ミリリットルの空気の重さです。これを4倍すると、1リットルの空気の重さになります。同じようにして、炭酸ガス、水素、ヘリウム、酸素、ブタンなどのガスを入れて重さを計りました。中学生団員が実験の助手をしてくれました。使用した真空ポンプが不調で完全な真空にならなかったことと、ガスを入れるときに使用した真空計の調整がうまくいっていなかったこともあって、正確な気体の重さは出せませんでしたが、一番軽いのは水素で次に軽いヘリウムは水素の2倍の重さがあること、一番重たい気体はブタン、次に重たいものは炭酸ガスで水素の15倍以上(本当は22倍ですが)も重たいことなどを知りました。
このように空気に重さがあるので地上のものは空気の重さによって押しつけられていますが、この力を大気圧と呼びます。大気圧の力は1平方センチに対して約1キログラムくらいの力が働いていますので、それを実感するような実験をしました。昔の人の実験でマグデブルグの真空実験というものがあり、20センチくらいの直径の円盤を合わせて中を真空にすると、両側から馬8頭で引いてやっと外れたという話も聞きました。
次にJAXAから借りた真空装置を使って、プロペラを回して動いている飛行機がポンプで真空にするとだんだん動かなくなることや、同じ装置の中でロケットのように気体(空気)を吹き出して動いているものは真空にしても動き続けることなどの実験をしました。
最後は真空装置の工作です。家庭で保存用に使う500ミリリットルの容器を注射器を利用して真空にする装置ですが、注射器を引いたときに空気が抜けて、戻したときにはその空気が中に入らないにようにする空気弁を間に入れます。この空気弁の構造と仕組みがよく分かるようにした装置をリーダーが作りました。容器の中に登山用の高度計を入れて注射器を引いたり、押したりすると高度計の針が動いてだんだん空気が薄くなることが分かります。実験しながらここは富士山くらいだ、ここはエベレストくらいだなどの言葉が聞こえました。この容器の中にいろいろなもの(お菓子を入れたポリ袋、マシュマロ、など)を入れて実験しました。90℃くらいのお湯を入れて温度計をセットして真空にすると、100℃よりもかなり低いのに中の水が沸騰します。つまり高いところに行くと水が沸騰する温度が100℃より低くなるのです。このようなことも実験で分かりました。あとはうちに持って帰っていろいろなものを入れて実験して報告して貰うことにしました。
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