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相模原グリーンロータリークラブ 第647回例会週報 |
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646回 | 648回 | 2005-06週報目次 |
◆「公開株式のすすめ」◆
フューチャーベンチャーキャピタル
代表取締役社長 川分 陽二 氏
1. 日本は今や、世界で一番上場しやすい国です。東京証券取引所のマザーズ、大阪証券取引所のヘラクレス、ジャスダック市場という、いわゆる新興3市場の上場条件は、業績基準という点では、ないに等しいからです。期間損益が赤字でも上場できますし、累積損失があってもOKです。債務超過でも上場している会社があります。
2. では、どんな会社でも上場できるかというとそうではありません。2つの条件をクリアーする必要があるからです。1つは、成長性です。売上と利益が年々増加していく必要があります。もう1つは、開示性。つまりディスクロージャーです。会社の内容が早く正確に投資家に開示されることが必要です。その為には相互牽制とダブルチェックにより、不正や間違いが起きない体制が整備されていることが大切です。3. また上場する為には3つの関係機関の審査をうける必要があります。まず公認会計士事務所から、2期連続して財務諸表の適正意見をとる必要があります。次に主幹事証券会社に株式の引受をしてもらうことが条件になります。そして、証券取引所の審査に合格して、上場承認ということになります。
4. 上場のメリットについては、まず第一につぶれにくい会社になる、ということがいえます。不正や間違いが起こりにくく、管理体制がしっかりしていることと、資金調達の手段が多くなるので、資金的にも安定した会社になります。また、私どもが上場して特に感じたことですが、入ってくる情報の量が桁違いに多くなります。自社について詳しく説明しなくても、例えば「ヘラクレスに上場しています」と言うだけで理解してもらえます。それから、人材が集まってくるということもメリットです。逆にデメリットとしては、M&Aのターゲットになる可能性があるということ。とはいえ、会社の経営資源を有効に活用していい経営をしていれば、そう恐れることはありません。
5. ただ、上場することがいいかどうかは経営者の方の人生観、何の為に生きるのか、何故会社を作ったのか、などの考え方によって決まります。社長が自分で自由気ままに経営したいのなら、上場するべきではないし、また上場できません。上場するということは、自分の会社ではなくなり、不特定多数の株主の会社になるということです。6. いずれにしろ、自分の技術やノウハウを生かし、世の中の為に役立ちたいという人はぜひ、株式を上場されるのがいいと思います。私どももぜひ、お手伝いしたいと思います。