相模原グリーンロータリークラブ
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第645回例会週報

644回 | 646回 | 2005-06週報目次
ユース年代のサッカーの指導にたずさわって

城山高校サッカー部 監督  大野 真 氏

 恩田さんから今回のお話をいただき、私には「サッカーの話しかできません」とお話しましたところ、「それでいいから」と言うことで、今日ここでお話をさせていただくことになにました。

 私は26年間、高校でサッカーを指導してきました。その道のりの中であったいくつかのことをお話させていただきます。

 まず、私は1996年に県立弥栄西高校に在職していたときに、サッカーの指導者ライセンスの最高峰であり、Jリーグの監督に取得が義務付けられている「公認S級コーチ」のライセンスを取得しました。しかし、このライセンスを取るためには、長い期間講習会に参加しなければならず、学校を空けなければなりませんでした。そこで私は当時の校長に相談をしました。校長は私の気持ちを理解してくれ、何度も何度も教育委員会に足を運び、講習会に参加ができるように力を尽くしてくれました。そのお陰で私は他の受講生より1年多くかかりましたが、S級ライセンスを取得することができました。その時に校長から言われたことが「神奈川の高校生、神奈川のサッカーのために学んだことを活かして下さい」と言うことでした。その講習会を受講できた教員は全国で4人だけで、そこに参加させてくれた校長の自分にかけてくれた思いの深さに今でも感謝をしています。現在は高校で指導をする傍ら、日本のサッカーの指導者を養成する仕事をしています。自分が勉強したことを高校生のサッカーの指導に、そしてサッカーの発展のために指導者養成に生かすことが恩返しだと思っています。

 次に日々、高校生のサッカーの指導を通して感じていることをお話します。私はサッカーの指導をしていると言ってもサッカーの技術や戦術のことを指導しているのは、2割位ではないかと思っています。残りの8割は挨拶や礼儀の大切さ、言葉遣い、前向きなものの考え方、思いやりの大切さなどサッカー以外のことが多いのです。「話は眼で聞け」いつも生徒に言っている言葉ですが、不思議と人の話を眼を観て聞ける選手は伸びます。今の高校生は理解力はかなり高いと思います。必要な事は「吸収しようとする姿勢」にすることで、このことができれば、社会に出ても充分に通用する人間になれるのではないかと思います。サッカーの諺に「サッカーは少年を大人にし、大人を紳士にする」と言うものがあります。サッカーで勝利することに全力で取り組みながら、よきスポーツマン、よき社会人を育成するためにこれからも日々努力していきたいと考えています。