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相模原グリーンロータリークラブ 第517回例会週報 |
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516回 | 518回 | 2003-04週報目次 |
◆私の陶芸 陶芸家 赤瀬圭子 氏 |
やきものは、窯を焚くという作業が一番のクライマックスです。普段、住宅街で創作活動をしている私は、専ら電気窯で安全かつ計画的な仕事をしています。そのため時折窯焚の原点に帰りたくなる衝動にかられます。 5年前益子の穴窯を借りて6日間窯を焚き続けました。その労力といったらそれはそれは大変な作業でこれはまさに一人ではできないチームワークと体力の勝負だと感じまた、女性にはむずかしい、やっぱり男の仕事だと実感しました。ただその炎の魅力は、誰でも感動に値するものだと思います。 そんなわけで、藤野の山の中にアトリエを借りて7年になりますが相模原から40分くらいで行けるとは思えない奥深く、ここならやきものの原点に帰ることができそうと、とりあえず年に一度陶芸教室の一大イベントとして野焼きを行っています。 一年かけて集めた藁と薪と地元産の炭を使い直径3メートルの穴を掘り、一晩かけて焼き上げます。その年の天候、作品の内容などいろいろな条件で成功したり失敗したり…でも、年々コツをつかんできました。参加者全員一つになってチームワークが大切です。薪割りをしたり、運んだり、オカリナコンサートもやったり、飲んだり、食べたりしながら一晩過ごします。普段たき火すらできなくなった街の中で、この大きなキャンプファイアーは子供たちの目にも鮮やかに焼き付くことと思っています。 そのかわり、くたくた。この体力がいつまで続けられるかが今後の問題です。このように、自然の恩恵を無駄なく使うことのできるやきものづくりで、つくづく自然の偉大さ、大切さを感じてしまうのです。 日本のやきものは、まさに日本の文化です。これだけのやきもの人口が増え続けている中でいかに個性を出すかが勝負です。私の場合は、伝統的なことや、各地の独特のやきものはその得意とする方々におまかせして、街の中ならではの作品づくりを考えています。時折「何焼きですか?」と聞かれることがあります。使用土は全国各地のもの、窯は電気窯。代々続くお家柄でもなく、何焼きもなにもないのです。あくまでも、私のオリジナル。強いていえば、相模原で焼いているから相模原焼きとでもしましょうかと、言ったところです。 そんなわけで、作品発表はほとんど都内で展開しています。東京で生まれ育ち相模原で仕事を続ける私としては洗練され、無駄のないデザイン性のあるものづくりを目標とし、それを個性にできたらいいと考えています。そしてまた、作る楽しさ、使う楽しさをたくさんの方々に知っていただきたいと思います。 今年もまた夏休み子供作陶会をいたしました。子供たちの無心でエネルギッシュなものの作り方に土をいじる原点を見ました。 教わる今井会長 |