1.食糧危機はじわりじわりと忍び寄りつつあります。
食糧の確保は本来国の政治の根幹をなす安全保障上の最重要課題ですが、先進国の中で日本ほど「食糧の安全保障」政策が脆弱な国はありません。
今のままでは食糧危機が勃発したときに、国民全員が生き延びられる確かな保障はありません。
合資会社 大家族は 国家に頼らず、自らの手で社員や会員の食の安全保障を確立することを目的とする、風変わりな会社です。
2.生産者と消費者という従来の関係では一般的に農家は食っていけません。
そこで市民と農家が協力して大家族のような、損得なしに助け合い、支えあう人間関係、とりわけ信頼しあえる関係を構築しながら、食糧の自給を目指します。
農家の新しい経営方法の提案であると同時に、農業をベースにした、新しい21世紀型・都市型の、ゆるやかな共同体を作る試みでもあります。
3.相模原市で10年かけて30家族100人の食を賄うのが目標です。
市民は出資金を拠出し、また農家の生産物を責任を持って買うことで農家の生活を保証し、農家は農地と技術を提供し、責任を持って安全で安心な農作物を生産し、市民に供給します。また、日本各地の農家とも連携し、異常気象などで凶作になったときにも確実に食糧が確保できるような相互補完体制を構築します。
4.環境再生型の農法で作物を育てます。無農薬・無化学肥料栽培を徹底します。
畑や田んぼを里山のような二次的な自然環境と捉え、「生き物との共生」を実現し、生物多様性のある畑環境や田んぼ環境を再生するのが目標です。
自然の力を引き出して、本当に安全で安心できる米や野菜を育てます。
5.会員制にして、本当に安全で安心な野菜を一般市民にも供給します。
6.望地の水田地帯を中心に米作りを行います。そこは相模原市でもっとも荒れている水田地帯です。市役所や市の自然保護団体や環境団体と連携し、10年かけて、最終的には水田に一年中水を張って、夏は蛍が飛び交い、また渡り鳥が冬にはやってこられるような新しい自然環境を創造したいと思います。
7.そのような農地と環境再生の活動を不登校や引きこもりなどの活動の場として、あるいは学校教育の米作り体験・環境教育の場として提供し、青少年の健全育成のためにも活用します。
また、望地の美しい『田んぼ環境』を障害者にも開放し、精神科医とも連携して、子育て世代の母親やうつ病などで悩むサラリーマンなどの癒しの場としても活用します。
8.農村の荒廃を食い止めるために、日本各地で環境再生型の農業を営む農家と連携して、大都市部の若者が就農できるように、農家独自の視点から就農支援を実施していきます。
このように、合資会社 大家族の活動は 農業の持つ多面的な機能を最大限生かして、食の安全保障にとどまらず、市民生活の向上に資することを目指します。
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塩田の耕作放棄地 |
塩田田んぼの開墾 |
再生した田んぼ |
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種蒔き機 |
種蒔き完成品 |
望地稲刈り |
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