相模原グリーンロータリークラブ
↑ トップページへ ↑

相模原グリーンロータリークラブ
第490回例会週報

489回 | 491回 | 2002-03週報目次
◆UNRWA・ガザ市の現状について
元財団奨学生 安藤直実さん

 昨年の5月よりパレスチナ難民への人道支援を行っているUNRWA(アンルワ:国連パレスチナ難民救済事業機関)ガザ本部の広報部に勤務するため、パレスチナのガザ市に住んでいます。

 もともとアラビア語を勉強し始めたことでパレスチナ難民問題に関心をもち、それがきっかけでロータリーの奨学金の支援を受け、ジャーナリズムを勉強し、また難民問題全般に広く興味を持つことになったので、現在のポストに就くことができご縁を感じています。

 ガザというと戦場のように想像される方も多く、いろいろご心配をしていただきますが、私自身はガザ市の比較的安全なところに住んでおり、危険はほとんどなく、また人々が非常に親切でなことや、海に近く素晴らしい景色を毎日堪能できることから現地ではそれなりに居心地よく生活しています。

 UNRWAは1948年にアラブ・イスラエル紛争が勃発した時に発生したパレスチナ難民を支援をしていたNGOの活動を引き継ぐ形で1950年から人道支援の活動を行っていますが、もともとは難民問題の早期解決を見越して短期的な機関として設立したにも関わらず、現在にいったってもその活動は続いています。
 UNRWAの活動は西岸、ガザ、ヨルダン、シリア、レバノンの5つの地域にいる400万人弱のUNRWAに登録されたパレスチナ難民に対して行われていますが、これら地域における59の難民キャンプ内またその周辺にすむ難民人口全体の三分の一の120万人程が実際の支援対象者になり、UNRWAはキャンプ内において教育、医療、救済・社会サービスといった人道支援活動を行っています。
 キャンプ内の学校やクリニックを運営していますが、UNRWA自体がキャンプを管理・運営しているということはなく、警察・治安などは受け入れ当局の責務となっています。またUNRWAの職員が23,000人強、その内私のような国際職員が130人ということからわかるように、職員のほとんどがパレスチナ難民であり、中東で最大の雇用主の一つとなっており、コミュニティに結びついた形での人道支援および事業を行うこととあわせて、地域の安定化に貢献しています。

 報道でパレスチナとイスラエルの紛争については断片的に伝えられてはいますが、そこで暮らす人々の生活というのはなかなか伝わってこないため実際に現地に赴くとその状況が非常に深刻であることをあらためて感じます。
 2000年9月末に第2次インティファーダ(パレスチナ民衆蜂起)が始まって以来、パレスチナとイスラエル双方において多くの犠牲者がでていますが、パレスチナのヨルダン川西岸とガザ地区においてパレスチナ住人は恒常的な道路閉鎖、外出禁止令、無数のチェックポイント(検問所)のため、日常生活の悪化は非常に深刻です。

 ガザ南部のエジプト国境付近に位置するラファ難民キャンプの多くの家が治安上の理由でイスラエル軍によって取り壊されており、多くの人がホームレスになりました。インティファーダが始まって以来、イスラエル国内での労働許可がおりなくなったため、失業者は急増し、かつガザの南部と北部を結ぶ唯一の幹線道路の閉鎖によって、南部の人が北部にあるガザ市に来ることが困難になり、仕事を失う人がさらに増えました。
 UNRWAはこうした失業者のために、緊急雇用創出プロジェクト立ち上げ、道路の舗装事業などを立ち上げできるだけ多くの人が仕事につけるよう腐心しています。基本的にパレスチナは大家族制のため一人が仕事にありつけることで、8,9人の扶養家族を救済することになりますが、できるだけ多くの人に仕事を回せるようにとこのプロジェクトでは一人3ヶ月間の契約しかできないため、急増する失業者への応急的な処置になっています。

 またガザや西岸内でしばしば行われる道路閉鎖のために大人が仕事にいけないばかりが、子どもや教師が学校に行くことができなくなったため、多くの授業日数が失われており、こどもの成績が低下しています。パレスチナ難民は自分たちに土地などの資産がないことから教育を唯一の資産と考え、教育に非常に力を入れていることが知られていますが、その教育の機会さえ失われており、UNRWAでは補習授業や自習セットなどを提供できるよう努力しています。
 また日々暴力を目撃している環境の中で、こどもたちが集中して勉強できることができなくなり、こどもたちに与える影響が深刻化しています。パレスチナではほぼ100%の子どもたちが、家族や知り合いから死傷者が出たり、爆撃や破壊などを目撃するなどの暴力を経験していると言われていますし、そうだろうと私も現地に住んで思います。最近ではガザ中部にある難民キャンプへのイスラエル軍の侵攻もたびたびあり、中部出身の同僚たちは、侵攻や銃撃戦が近くで始まると、まず子どもたちを起こして、窓ガラスのない安全な風呂場などに避難させ、一晩中起きてこどものそばにつきそい、朝が明け軍が撤退して、静けさが戻るとまた何事もなかったように仕事に出勤してきます。それが日常だからです。
 このような環境が与えるこどもたちへの影響は非常に深刻で、UNRWAでは最近トラウマを持ったこどもたちへの精神ケアとしてカウンセリングのプロジェクトを立ち上げました。他にもUNRWAは救急食料配給を行ったり、稼ぎ手を失って収入を得ることができなくなった最貧困家庭へ幾ばくかの緊急現金支援などを行ったりとはしていますが、最近ではそうした最貧困家庭が増加しており、予算を得られず支援が追いついていないのが現状です。

 UNRWAの予算は主に各国政府の自主的な貢献から成り立っており、通常予算において教育、医療、救済・社会サービスを提供してきましたが、インティファーダが始まって以来の緊急活動は、UNRWAの人道援助機関という性格上通常のサービスをこれ以上削ることができず、通常予算とは別に行わなければいけないため、日本を含め各国政府に数回に渡り緊急アピールを行ってきました。しかし2年半近くの長引く危機的状況に各国政府も支援疲れを見せ始め、また日本政府も国内の不況から支援額が減少しており、UNRWAの緊急活動を維持すること自体が非常に困難になっています。

 ガザの場合、侵攻や銃撃戦があるのは主に深夜以降で、場所はイスラエルとのボーダーのそばや入植地のそばの難民キャンプなどなので、昼間のガザは人々が他の国の人と同じように普通に生活しており一見平穏のようです。食べ物も店にあり、物質も不足していないように見えるので、失業者や最貧困家庭の増加、道路閉鎖で長時間待たされている人々、移動の自由を大幅に制限され高まるフラストレーションやストレスなど目に見えない深刻な日常の状況が伝わりにくく、銃撃や自爆攻撃に主に焦点を当てている現在のマスメディアの報道によって、ガザは単に危険な場所や危険な人々という誤解を受けることが多いように思います。またよく戦場のように言われますが、実際には普通の人々が普通に暮らしており、普通に暮らしているからこそ、度重なる悲劇的な事件が非常に対照的なものとして私の目に映ります。

 最後になりますが、日本に帰ってきてあらためて日本が平和で安全だなあ、かみ締めています。ガザではガザ空港が閉鎖されて以来、旅客機が飛ぶことはなく上空に飛ぶ飛行機音は全て戦闘機から来るもものため、日本に帰ってきて旅客機の音を頭上に聞くとはっとしてしまいます。日本はまた物も非常に豊かで便利です。治安状況から開放された人々の日常の会話やテレビ番組に日本の平和さをしみじみと感じています。

 皆様にもしお願いできるのでしたら、日ごろのニュースでパレスチナのことが載っていればそんな場所に私がいるのだということで関心を持っていただけたら嬉しく思うことと、また日本はなんだかんだと言ってもやはり豊かで平和な国であるので、あらためてそのことを思い起こしていただき、パレスチナ難民だけにというわけではありませんが、その余力で不利な立場、弱者の方のために何かできることはないだろうかと思いめぐらせ、行動に移していただけたら嬉しく思います。

◆新年挨拶「上半期を振り返って」
会長 佐藤眞一

 早いもので、今年度、前半が終わりました。高橋幹事、各委員長さん、会員の皆様方に支えられて何とかここまで来れました。後半も高橋幹事と二人三脚でがんばりたいと思いますのでよろしくご協力をお願い致します。

 今年度は、11年目の節目の年であり、ロータリーの原点に戻り「クラブ内の親睦の更なる強化」を最初の目標に掲げ、知り合いを一層深めようというテーマとともに積極的な親睦活動を会員の皆様にお願いしてまいりました。その結果、クラブの親睦を基礎にクラブ奉仕部門、会員増強部門、社会奉仕を始め四大奉仕部門、財団、米山、青少年交換、宇宙少年団支援、インターアクト等、それぞれ大変すばらしい活動をしていただき、本当にありがとうございました。

 ロータリーではよく、結果よりも活動を進める前の段取り、プロセスが大切と言われます。今迄の前半の活動を見ていますと、高橋幹事が毎週の例会はもちろん、様々な行事について、各委員会との打ち合わせを非常に丁寧に行っており、その結果それぞれの委員会の活動が具体的に見えてき、様々な行事を全員参加で行うことができました。各委員会の皆様には何度も委員会を開いていただき本当にありがとうございました。私は委員会活動について、皆が集まること自体に大変、価値があり、意味のあることだと思います。 これからもよろしくお願い致します。

 親睦委員会では前半三浦海岸地引網、横浜クリスマス船上パーティー等大変思い出に残る楽しい企画をしていただきありがとうございました。親睦委員会の実施計画で最初に例会の雰囲気づくりに気を配っていただきましたが、その中で、私が大変感動したことを話します。

 皆様ご存知の通り、例会会場の各テーブルの上にはいつも花が飾られています。本日は梅の花がきれいに咲いています。この花が毎月変わっていることをご存知ですか。私の年度になるまで、自分は誠に恥ずかしい話ですが、この花を見ても「きれいな花、本物そっくり」と思う位で何の花であったか記憶がなく、誰が飾ってくれているのかも判りませんでした。去年7月私は会長職を命ぜられ、多少例会場に早く来る様になりました。その時、清水会員が好意でこの花を持って来てくれ、いつも皆んなが来る前に飾ってくれていることが判りました。7月からその季節の花はユリ、カサブランカ、朝顔、秋はモミジ、菊、12月はポウンセチア等毎月変えて飾っていただきました。

 私にとっては、例会に来ると一番先にこの花が目につき、季節の花から清水さんの思いが伝わってき、本物以上に輝いて見えます。そして、花の持つ意味に奥深いものを感じました。なかなかこういうことは、たとえ目の前にあっても見ようとする気持がないと見えて来ないものだなとつくづく思いました。

 丁度おととしになりますが、平成13年3月に町田の千寿閣において、当クラブの宮崎さんが分区代理の時、IMが行われました。テーマは確か「例会の充実」ということだったと思います。  その時、最後に神崎パストガバナーが講演を行い、「例会の出席」について話をされました。 「出席は心を持っていかないとダメ何かつかんでくると云う心が必要」と言っていたのを思い出しました。私はその時は、この意味について、何か漠然としていてピンと来ませんでした。

 ところが今年度に入り、清水さんが用意してくれる花を見て、花の奥にあるものが判るようになりました。 心がないと周りは何も見えないし、見えて来ない。この卓上の花にしても、単にきれいな造花と見るか、その奥にあるものが見え、それを掴んで来れるかということだと私は思いました。ロータリーは1業種1人の会員が毎週この例会場に忙しい中集まってくるわけです。

 このすばらしい仲間から、得るもの、掴むものは多いはずです。ぜひ、その様な心を持って、例会に出席していただければ自分のためになることはもちろん仲間のためにもなるはずです。

◆幹事挨拶
幹事 高橋正之

 明けましておめでとうございます。今年も宜しくおねがいいたします。漸く半年が過ぎます、皆様のご協力に深く感謝いたします。

 半年を振り返っては、先ず4名の個性豊な素晴らしい会員の増強が増強委員会を中心としてご努力いただいたことです。

 次には2度の移動例会です。これには親睦委員会の皆様には大変ご苦労をお掛けしました。何度も委員会を開いていただき有難うございました。本年度の会長方針の5つの柱の1つの委員会活動を通じて親睦を図ると言うことが正に親睦委員会が実践していただけたのだと思います。

 移動例会に関してですが、会長は大変心配していました。天候・参加者数・準備等々1つ1つ場面を想像して1つ1つ詰めて考えていました。

 このように会長はいつも例会・ララくんのこと・増強・社会奉仕・弔事等々1つ1つ終始詰めて考えています。常にクラブの為にと言うことを考えておりいろいろ気付いた点を指摘して頂いています。会長は『あまり偉そうなことは言ってはいけない、1つ1つ丁寧にやることが大切だ』と日々おっしゃっています。それが会長の個性として今年度のクラブ運営に表れていると重います。会長の下で色々勉強させて頂いております。

 ロータリークラブの経営と言う場面での会長の個性が良く表れた方針とそれを実践していくリーダーシップとそれを理解して協力していただく会員本位があって、ロータリーの1年間が1歩階段を上るのだと言う気がします。

 幹事になってロータリーで良く使われている言葉で実感した言葉があります。それは『ロータリーの友情に免じて』と言う言葉です。会長も一生懸命やっており委員長さんも一生懸命な時、幹事がその間を繋ぐ時があります、その時幹事も一生懸命であります。ロータリーの友情がもっともっと必要なんだと思います。残り半年頑張りますので、ロータリーの友情に免じて宜しくお願い致します。


受賞おめでとうございます。


受賞おめでとうございます。